4*10の日（SS有）

というわけで4*10の日でしたね！！
結城君を幸せに出来るのはやっぱり249の皆様なんじゃないかと思う今日この頃如何お過ごしでしょうか？？

本当はダブルパロな1→10←4漫画を描こうと思っていたのですが、流石に時間切れでした…。
明日も約束があるのでまた今度にしておきます。

なのでその代わりにプチSSで4→10書きました～。
続きからどぞ！
例によって完全即興なので突っ込みとかナシでお願いします…。

まるで子供のようだ。
そう思うのはコレで何度目だろうか。
何度目というほど何度も会った事はないのだが。
季節に似合わぬ厚手のコートに包まれた体は立派な成人男性そのもので、
顔に似合わず高い背は、認めたくない事に自分のソレを越えていた。
実年齢は聞いた事がないが、顔は勿論身体全体から漂う幼さは
どう見ても10代後半か20ソコソコだろう。
綺麗に整った顔を伏せて、膝を抱え込むように縮こまってホットティーを飲む姿は、
サイズを間違えた中学生の様だとすら思う。
一応の面通りをと誘われてやってきたリゾートホテルの一室。
なるほど、確かにオフシーズンの今なら、ヤローが四人で集まっていても
ホテルの従業員くらいしか目に留める人間はいない。
まだ自分の立ち位置を決めていない自分を、それでもいいと誘った男は
話の途中で小休止だと電話を掛けに出て行った。
我関せずといった風のニット帽子の若者は、さっさと別室へ引っ込んで。
後には行くあての無い自分と、律儀に座ったままで電話からの戻りを待つ彼。
ゆらゆらと揺れる茶色いカップの中を見つめながら、口を開く事もない彼に、
ほんの少しの興味が沸いて、近藤はテーブルのはす向かいに座る結城に声を掛けた。

「なぁアンタ。何でアイツの仲間になったんだ？」
「え！？」
話しかけられると思っていなかったのだろう、ビクリと肩を震わせて。
がばっと顔を上げたついでに、手に持った茶をこぼした。
「あつっ！！」
「お、おい！大丈夫か？」
慌てて手近なグラスから氷を掴み取り、茶の掛かった場所に押し当てる。
白くて細くて、でもボロボロの手だ。
頭の片隅に、物部に聞いた彼の経歴を思い出す。
なるほど、苦労人というのは本当らしい。
「すみません…」
消え入りそうな声で礼とも謝罪ともつかない事を言われて、思わずため息が出た。
顔を合わせた事はそれぞれそう何度もある訳ではない。
だが、少なくとも物部は人の善いタイプではないし。
彼はどう見ても気弱な善人だ。例え行動が善人らしくなくとも。
「なぁ、さっきの質問の答えはどうした？」
我ながら詰問調だなと思う。職業病という奴だろう。
視線を逸らして、手元はされるがままで、考える様にしながら結城は言った。
「…物部さんは…僕を…必要だって、言ってくれたんです…」
その顔はまるっきり恋する乙女か、怪しい宗教に被れた信者のそれで。
ああ、騙されてるんだろうな、とほんのり気付いた。
そうやって言葉巧みに操られて、利用されて。
自分の手持ちばかり減らされて、最後には。
不意に捨てられて、彼の想いは終わるんだろう。
そう、気付いた。
ぼんやりと眺める近藤に、結城は一度小さく頭を下げ。
「自分でやります」
といって氷を受け取って。
ぺたりと患部に当てたまま元の体勢に戻った。

ガキじゃあるまいし、恋愛ゴトに首を突っ込む気はない。
ましてやこれは男同士なわけで。
でもその時近藤は確かに、思わずこういいそうになった。

『俺にしとけよニーチャン』




4は刑事だし、絶対勘が鋭いっていうか人間観察が上手いと思うんですよ。
で、多分数回会えば1の人となり位解るんだろうと。
10が使い捨てられる事も解るんだろうと。
それを踏まえての、1←10←4みたいな。
1*10←4では無いのがミソです。

今思ったけど全然4*10じゃないよねっていう…。