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他ジャンルのお絵かきとか、感想色々とか、バトンとか、日記とかです。
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フィルムブック読んでたらものっそい哀しくなってしまった。
いや、なんていうか、さぁ。うん。
早く五月一日になればいいなぁとか。
そしたら全部ぶちまけるのに、とか。
色々いっぱいいっぱいで、色々忙しいんですが、それでも頭のどっかは常に10の事考えてます。
なにこれ末期?(今更

そういうのを含めての絵茶したいぜーwです。(下の記事参照)
誰か一緒に結城君愛でて下さい。文字だけでもいいんで。
一緒に可愛がって下さい。みたいな。

うん、順調に意味不明ですが平常運転です。

続きに劇場版Ⅱ&小説版ネタバレな910SS有りです。
長さ的にはサイト向けな長さですが、ネタバレなのでこちらへ。
拍手のお返事は後日に致します~。

劇場版Ⅱ&小説版ネタバレです。
よろしければどうぞ。
まだご覧になられていない方でネタバレが厭な方は、先に進まないで下さい。
































そろそろいいですか?
いきますよ。



『そして世界は君に』

横浜から広尾まで。
深夜割り増しの影響を心行くまで受けたタクシーのメーターは、
辻に貰ったお車代ぎりぎりまで上がっていた。
このまま足りなくなったらどうしようと内心びくびくしていたが、
数百円を残して何とか賄えた。
豊洲から横浜に行った時全ての金を使い果たした結城は、
おつりを受け取りながらほっと小さく息を吐く。
自分のみすぼらしい身なりをいぶかしんだのだろう、
タクシーの運転手はねめつける様な目で自分を見た。
丸裸の万札も、都心有数の閑静な住宅街も、ひょっとしたら、
タクシーに乗るという行為さえも、似合わないと思われているのだろう。
厭な目つきで見られる事になれてはいるが、さりとて不快に違いない。
一礼してそそくさとタクシーを降りると、緑の車は物凄いスピードで走り去った。
溜息を落として目的の場所へと向き直る。
夜明け前の一際暗い空の中、早起きの鳥が飛んでいた。
大きな森のような木々。公園と見紛う敷地の広さ。
これが個人の家、しかも別邸だというのだから、いよいよ厭な世の中だと思う。
何者の侵入も許さない鋼鉄の門扉が、自分の存在を拒んでいる。
普段の自分ですら拒まれるのだ。
こんな、ポケットに鉄の塊を忍ばせて、人を殺す為に訪れた今の自分が、
まさか拒まれないはずが無かった。
「どうしよう…」
滝沢朗を殺したい。そう思ったのは確かだ。そのための準備もしてきた。
けれど、具体的にどうやってこの門をくぐるか。
どうやって屋敷に侵入し、どうやって彼を探し、どうやって対峙してそして。
どうやって、彼の何処に銃口を向けて、引き金を引くのか。
そんな大切な事を、何一つ考えていなかった自分に自嘲が漏れる。
「…結局…こんなもんか…」
思いがけず右手がポケットへと伸びる。
中華街では出来なかった事を、ここでしてみたらどうなるだろう。
口に銃口を咥えて、脳天に向けて、引き金を引いてみたら。
考えるだけで恐ろしくて、とても出来る気がしない。
そもそも屋敷にすら忍び込めない自分に、そんな事出来るわけがない。
行く宛もなくぼんやりと飾りのついた門を見上げた、その時。
重苦しい音を立てて、門が開いた。

門の切れ間から外を見たとき、びっくりするほど近くに人影があった。
ぎょっとして相手を見ると、向こうも思わず目を見張った。
彼に会ったのは一度だけ。
それでもその血を吐く様な言葉を、苦節の人生の重みを、忘れてやしない。
服装は半年前と変わらず、夏なのに厚ぼったいダッフルコートで。
髪はぼさぼさに伸びて、顔は見違えるほどやつれて影が差していた。
何より驚いたのは、『こちらを見て驚いた』という事だ。
それはが意味するのはたった一つ。
「結城…だったよな…?もしかして、覚えてるの?」
「君…何言ってるの?」
忘れるわけないじゃない。
憎々しげに言い捨てる声を聞いて、その考えは確信を帯びる。
彼は、生きていて、そして。
あのとんでもないプレゼントを、受け取っていないのだ。
「あっは、なんだそっか。そりゃ良かった」
満面の笑みを浮かべた滝沢を目の前に、結城の表情は歪む。
「何笑ってるの…?僕は、僕は君を…」
殺しに来たんだといおうとして。
右手に触れる冷たい鉄を引き出そうとして。
とっさに頭が真っ白になった結城に、滝沢は更に笑いかけた。
「俺ずっと気になってたんだ。あの後アンタがどうしたかなって」
言いながら視線を送らないように気をつけて、気配だけで相手の右手を警戒する。
何を持っているのかわからないが、出させたらお互いにとって良くない。
それだけはなんとなく解ったからだ。
「どうもこうもないよ…!君が、君が僕のミサイルを打ち落として…だから!」
半年前からはとても想像出来ないような叫び声。
否、一度だけ、この歪みきった社会への不満を口にした時だけ、
放たれた荒々しい言葉を、更に強くしたような声だ。
自分にはきっと一生想像しか出来ない様な全てを込めた声に背中を押されて、
滝沢は相手に向かって一歩、足を踏み出した。
「な…に…?」
びくりと脅える様に肩を震わせた長身の男に、ツナギの男は手を伸ばして。
底抜けに明るい顔で、声で。
「俺と一緒に行こう」
唐突にあっさりとそう誘いを向ける。
「はぁ!?何、馬鹿なこと言ってるの!?」
「や、だってさ、アウトサイドの爺さんの最後の嫌がらせのせいで、
俺達がセレソンだったって知ってるのは、俺と結城だけなんだぜ?」
そういって恐らく彼が聞けなかっただろう、ゲーム主催者からの最後の電話を説明する。
見る間に顔色を無くした相手が、ぽつりと一番の名を呟くのを聞かなかったフリをして。
「俺さ、アンタのやり方は兎も角、言ってることは間違ってないと思うんだ。
正当に平等に評価されたいって、当然の事だと思う。
ううん、このゲームに間違ってた奴なんて居ないって思うんだよ。
だからさ、それをこんな形で滅茶苦茶にした爺さんを、見つけ出して
一発ぶん殴って、それから改めて色々協力して貰おうと思ってさ」
だから、と。
もう一度滝沢は、戸惑う結城に、手を伸ばした。

「一緒に行こう?」
ゲームが終わって、もう敵じゃなくて、同じセレソンだから。
仲間だから。
大して長くも無い滝沢の言葉には、色々な意味が込められているのだと、
気付けないほど結城は馬鹿ではなかった。
「…君、ほんと、馬鹿じゃないの…」
小さく呟いて、ポケットから右手を出して。
死んで欲しいと思った男の手に、自分の手を重ねた。
その手には重い鉄の塊は、勿論載ってなんかいなかった。




物部さんより先にたっくんが出てきたら…って事で。
拳銃は後でどっかで王子が処分します。
咲ちゃんとは一緒に行けなくても、結城君なら行けそうな気がする。
910的な意味じゃなくて、咲ちゃんはセレソンゲームには一応無関係だけど、結城君は同じ立場の参加者だから、アウトサイドに物申すなら一緒に行けるんじゃないかな…とか。
たっくんは王子だから、しっかり話し合う暇があれば、結城君だってほだされてくれるんじゃないかな!?みたいな。むりかな…?
ちなみに間違った奴なんていない、は私の勝手な考えです。
不快だったらごめんなさい。

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